Mindblown: a blog about philosophy.

はじめに Spotifyで偶然出会ったアルバム『TEN: The Story Goes On』。最初に流れた瞬間、まるで夜の静けさが音になったような感覚に包まれました。深夜の部屋、パソコンの光、外は雨上がり。そんな環境で聴くと、音の一粒一粒が自分の中に溶けていくように感じます。 この記事では、このアルバムがなぜ心を掴むのか、そして深夜に聴く価値について、音楽的・心理的な視点からじっくり掘り下げます。 アルバム全体の印象：静かな波のような構成 この作品は、最初から最後まで「感情の波」が非常に丁寧に作られています。激しさではなく、“じわじわと内側に沁みる”タイプの音。特に印象的なのは、静寂の使い方。音が鳴っていない時間にも、空気が震えるような緊張感が漂っています。 まるで、 「何も言わなくても伝わる関係」のような親密さ。 メロディーは極めてシンプルですが、そのぶんリスナーの想像力を掻き立てます。この“余白の美学”こそが、このアルバムの最大の魅力です。 トラック別レビュー 1曲目は静かなピアノから始まり、まるで夜明け前の空気のよう。2曲目では、シンセの残響が心の奥を優しく揺らします。中盤のトラックでは、ややビートが強くなり、沈黙の中に動きが出てきます。そしてラスト。まるで一晩の夢からゆっくり覚めていくように、音が消えていく。 聴き終えた後、気づけば深呼吸していました。まるで心が浄化されるような体験。 私が感じた「深夜音楽」としての魅力 このアルバムを聴く時間帯は、断然夜がいい。照明を落として、スマホを伏せて、ただ音だけに身を委ねてほしい。 私自身、仕事で疲れた夜に聴いたとき、「今日という日を、もう少し大切に終えられそうだ」と感じました。 音が、心を整えてくれる。そんなアルバムです。 制作背景から見る“無音の芸術” 制作者の意図は公には多く語られていませんが、構成から見て「静と動」「光と影」のコントラストが強調されています。最近の音楽はサビで一気に盛り上げる構成が主流ですが、このアルバムは逆。“引く”ことで心を掴む。 まるで、余白で語る日本画のよう。音の少なさが、むしろ深さを生む。このあたりに、作者のセンスの高さを感じます。 心理的な効果：癒しと集中力 静かな音楽には、“副交感神経を優位にする効果”があるといわれています。このアルバムを聴いていると、呼吸が自然とゆっくりになる。ストレスで乱れたリズムをリセットするような感覚です。 実際に私は、執筆やデザイン作業をするときのBGMとしても活用しています。不思議と集中力が上がるんです。 個人的な体験談 数週間前、眠れない夜がありました。何をしても心が落ち着かず、SNSも開きたくない。そんなとき、このアルバムを再生しました。 最初の音が流れた瞬間、肩の力が抜けたのを覚えています。誰かが「大丈夫」と言ってくれたような、温かい静けさ。気づけば曲の終わりと同時に、心のざわめきも消えていました。 おすすめの聴き方 この3つを意識すると、音の立体感がまるで変わります。“音を聴く”というより、“空間に浸る”感覚です。 まとめ：夜の孤独を癒す「音のセラピー」 『TEN: The Story Goes On』は、決して派手な作品ではありません。けれど、心の静けさを取り戻したい夜には、これ以上ない相棒になります。 音楽は時に、言葉よりも優しい。このアルバムはそのことを静かに教えてくれます。

普段からK-POPと洋楽のクロスオーバー作品を追っている私にとって、この曲のリリースは特別な意味を持ちました。 この共演に胸が高鳴った理由 BLACKPINK のメンバー、JISOO（ジス）がソロとしてリリースしたシングル「EYES CLOSED」。しかも ZAYN とのコラボレーション。これは K-POP × 英語圏のアーティストが共鳴する一曲として、非常に期待値が高かった。Spotify で聴いた瞬間、音の空気感と２人の声の混ざり方に引き込まれた。 この記事では、 楽曲構造・サウンド分析 を網羅してレビューする。 初めて JISOO／ZAYN を聴く人にも伝わるように、言葉を分かりやすく使いながら、深みも出すように書いた。 楽曲概要と注目ポイント ーティスト：JISOO（feat. ZAYN） タイトル：EYES CLOSED（シングル） ジャンル：ポップ / バラード寄り リリース形式：デジタルシングル（Spotify などで配信） Spotify この曲で注目したい点は以下： 1,声の共鳴とハーモニーJISOO と ZAYN の異なる音色が交わる瞬間の美しさ。 2,感情を包み込むサウンド設計ミニマルな伴奏 → 徐々に広がる音場。 3,歌詞の対話性“目を閉じて見えるもの” をテーマにした、視覚と感覚のズレを描く表現。 サウンド・構成の分析 イントロ〜序盤：余白を活かす静けさ この曲の冒頭は非常にシンプル。ピアノや柔らかいシンセがそっと空間を作る。音数は少なく、そこには“聴く余裕”がある。声が入る前の余白がとても重要で、この曲の世界観を提示している。 中盤：声の重なりが情感を引き出す JISOO が主旋律を歌い、ZAYN がハーモニーで支えるパート。2人が重なるところで、声の重なり・ディレイ・リバーブが利用され、余韻の中で感情が揺らぎ始める。特にサビ前後の「間」が印象深く、音と言葉の空白の使い方が巧妙。 終盤：抑制と解放のバランス 曲の終わりにかけて、音は次第に引いていく。派手なクライマックスというより、“余韻を残しながら静かに終わる”設計が心地よい。このあたりの抑制力が、この曲をただのバラード以上のものにしている。 歌詞テーマ・解釈 “EYES CLOSED” というタイトルが示すように、「目を閉じること」をモチーフに、見る・感じる・信じるという感覚のズレを描いているように感じる。 例えば、歌詞中に「見たくないけど見えるもの」「声を聞きたいけど沈黙がある」などの対比があれば、それは「目を閉じても残る記憶」「見えていないけど感じる真実」というテーマを表していると思う。 このような表現は、聴く人自身の記憶・感覚と重なりやすい。「音楽＝心象風景」を開く鍵になっている。 私が体験した「EYES CLOSED」の時間…